エゾシカは恋の季節(2004.11.3)


 エゾシカは10月末から11月初めごろ繁殖期を迎えます。オスジカは首まわりが太くなり、たてがみのような毛がのびます。 毛色は黒っぽい冬毛になり、自分の尿を泥とともに体中に浴びます。体や角を木にこすりつけたり、ラッテイングコールと呼ばれる繁殖期特有の鳴き声をあげたり、さまざまな方法でメスや他のオスに自分の存在をアピールします。そして強いオスは数頭のメスをキープして、他のオスの接近を阻止し、メスの発情を待ちます。

 車に乗った私をオスジカと勘違いしたわけではないだろうが、目障りだったのだろう。ササの茂みからまっすぐこちらに向かって来た。繁殖期でなければ、シカのほうから人に向かって接近してくることは普通ない。 頭を下げて、時々地面を前足でひっかいたりしながら、こちらへまっすぐ向かってくる。
 鼻をあげて、しきりに匂いを嗅ぐ。メスの匂いだろうか。それとも他のオスの匂いか。  上唇をまくりあげ、歯茎をだす繁殖期特有のオスの行動。これは反芻類や馬などで見られ、「フレーメン」と呼ばれる。この後ラッティングコールと呼ばれる繁殖期特有の鳴き声をあげた。

 メス(それともオス?)の尿の匂いでもするのか、前足で地面を掘りながら、しきりに匂いを嗅ぐ。
しばらく、こちらをにらんでいたが、あきらめたのか悠々と森に帰っていった。


角突きをするオス同士。 左の若いオスのほうが果敢にチャレンジ!
血の気の多い若いオス同士の角突き 泥浴びでどろどろ