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国道沿いの農家庭先に飛来したタンチョウ(2005.7.9 斜里町美咲)
斜里市街地に近い美咲地区に6月中旬から3羽のタンチョウが滞在しています。国道244号線沿いや道道斜里美咲線沿いでも見られ、人に対する警戒心も薄い個体のようです。3羽とも首の黒色がやや淡い色をした昨年生まれの若鳥です。最近では8月23日に道道近くの刈り取り後の麦畑で観察されました。
3羽のうち2羽には脚にカラーリングが付いており、昨年根室管内と釧路管内で生まれた個体であることがわかりました。タンチョウは例年春と秋に大栄のトーツル沼周辺の湿地や畑で見られるほか、ウトロなど知床半島部で観察されることもあります。以前に知床博物館近くの草地に下りたことがありますが、市街地近くで見られることはこれまで稀で、今年のように長く滞在することもありませんでした。
この3羽のタンチョウは畑のほか農家の堆肥場でよく観察されています。餌になる虫でもいるのでしょうか。心配もあります。それは農薬中毒です。2002年10月に女満別町で口から泡を吹いて死んでいる2羽のタンチョウが見つかり、農薬の「フェンチオン」による急性中毒死であることがわかりました。
人里近くに来ることで心配なことはまだあります。交通事故や電線への衝突事故です。この写真は国道に止めた車内から撮ったものです。交通量の多い国道のすぐ脇にいたのにはびっくりしました。電線衝突や交通事故はタンチョウの主な死因となっています。
明治には30〜40羽と絶滅の危機にあったタンチョウは長年の保護活動の結果1000羽を数えるほどに回復しました。それとともに市街地近くに現れたり人をあまり恐れない個体も増えてきています。人里近くでも鶴が安心して飛来できる環境をつくりたいものです。
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