平成16年2月13日知床半島基部の斜里町三井地区でオジロワシの死体が発見されました。このオジロワシは成鳥のオスで、死体は半分雪に埋まった状態で発見されました。骨折など外傷は見あたらず、解剖検査でも、病変は特に認められず栄養状態も悪いとは言えませんでした。消化管内には補食したマガモの骨や内臓が残っており、補食時にはカモを襲う体力があったと考えられ、比較的短期間に衰弱し、死に至ったと考えられます。原因として鉛中毒の可能性もあり、現在肝臓と腎臓を道立衛生研究所へ送り鉛濃度測定を行っています。
3/3 肝臓から中毒レベルの鉛濃度が検出され、鉛中毒死と判定されました。
さらにワシから検出された鉛の同位体を調べたところ、ある種のライフル弾の鉛であることが確認されました。またワシの消化管に残留していたカモからは鉛は検出されませんでした。このことから捕食したカモが鉛に汚染されていたのではなく、ライフル弾が使用されることが多いエゾシカ残滓由来の鉛中毒である可能性がきわめて高いと言えます。
体重3700g 全長78cm ふしょ長10.1cm 翼長左56.5cm 右55.5cm
斜里町内におけるオジロワシ・オオワシ事故発生状況 鉛中毒発生のメカニズム