ロビー展「樺太敷香・半澤中写真展」


 半沢中(はんざわ ちゅう、明治26(1893)〜昭和17年(1942))は斜里町に生まれ、大正14年(1925)樺太に渡り、敷香町で写真館を開業しました。彼は写した写真をみやげ用のプリントや絵はがきとして販売し、樺太北部の自然や産業、ウイルタやニブフなどサハリンの先住民族の生活を積極的に紹介する役目を果たしました。これらの作品は先住民族の生活記録を伝える資料として現在に至るまで出版物などに繰り返し使用されており、サハリン州立博物館(旧樺太庁博物館)にも展示されています。その一方で、彼の名前は知られることが少なく、作品の全貌も明かではありません。
 この展示会では、「オタスの杜」などで撮影された半澤写真館(半沢写真館)発行の絵はがき、オリジナルプリントのデジタルコピー、作品が収録された書籍(『日本地理大系10北海道・樺太編』や『日本風俗地理大系14北海道・樺太編』など)、そしてサハリン先住民族の工芸品を展示しました。
 なお、この展示会の開催にあたり、聞き取りや写真の借用など長男の半澤玲一氏から多大な協力をいただきました。お礼申し上げます。

写真の原題と説明 上:ウイルタの家族と夏の家(昭和初期。幌内川流域と思われる。屋根はエゾマツの樹皮を使用)、下:馴鹿による物資輸送(昭和初期。氷結した幌内川河口近く。開拓地や造材現場へ食料などを輸送するトナカイソリ)

開催期間 平成11年3月2日〜5月5日

<参考文献>
宇仁義和、1999:樺太敷香の写真家・半澤中の生涯と作品リスト、知床博物館研究報告第20集

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