
<和名 (Japanese name)> シレトコスミレ(スミレ科)
<学名(Latin name)> Viola kitamiana Nakai (VIOLACEAE)
山と渓谷社から『日本のスミレ』という小さな美しい図鑑が出版されています。この驚きにあふれた図鑑をつくりあげた写真家のいがりまさしさんは本種の解説の冒頭、「スミレに興味をもつ人ならだれしも、シレトコスミレの名を聞くだけで心が躍るのではないだろうか。」と格別な一文を寄せています。硫黄山頂直下、澄んだ青空と赤茶けた砂礫の間に特別な彩りを添えてくれるこの花は、まさに知床の宝石といえるでしょう。
いまのところ確実な分布は知床半島の高山のみです。厚く濃い緑色の葉、外が白く中心が黄色い花は他のスミレと間違えようがありません。他のスミレとの相違点で特に重要視されるのは、雌しべの先がふくらんだり曲がったりせず、つまようじの先の様にすっと細くなる点です。